『佐倉あましん』の「ネット民「架空のニュース作ったろw」→大拡散され真剣に議論されるww」は、SNS上で瞬く間に広がった架空ニュースの実態を検証する企画である。
「ハゲが放送禁止用語となり、代替表現はナチュラルに統一」という一見もっともらしい内容が、まとめサイト風のアカウントから投稿され、多くの人々が真実として受け止めてしまった。
この架空ニュースの恐ろしさは、その完成度の高さにある。
放送倫理の見直し、関係者のコメント、代替表現の提案まで、本物のニュース記事と見紛うほど緻密に作り込まれていた。
しかし添付されたURLをたどると、そこにあったのはほんこん氏によるフェイク対策を呼びかける記事。
「これは本当に事実なのか」と疑問を持つ大切さを説くインタビューが、皮肉にもデマの種明かしとなっていた。
投稿には数千の「いいね」がつき、「地上波見なくなるわ」「日本語をなくそうとするな」といった怒りの声が溢れた。
トレンディエンジェル斎藤の画像に「失業やんけ」、豊田真由子さんの過去の発言を引用して「このナチュ」と茶化す投稿まで登場し、AIのGrokもトレンド入りを検知するほどの広がりを見せた。
最も切実に反応したのは、ハゲネタで活躍する芸人たちである。
鬼越トマホークの坂井は「ハゲのいないところで勝手に決めたのであれば許さない」と怒りをあらわにし、「ナチュみたいな新たな陰口を生む」と鋭く指摘した。
金属バット友保の画像を添えた投稿や、シシガシラの浜中による「誰がナチュラル漫才師だよ」という焦りの声は、デマと分かっていても職業への影響を無視できない彼らの真剣さを物語る。
視聴者からは「ウソをウソと分かる人じゃないとインターネットを使うのは難しい」という冷静な意見や、「こういうのを面白いから定期的にやるべき」という賛否両論の声が寄せられている。
情報の真偽を見極める力が、もはや生きる上での必須スキルとなった現代。指先一つで世界とつながる便利さの裏側に潜む、危うさを改めて突きつけられる。