『ニート医師「井たくま」』の「病院で待たされる本当の理由3選」は、予約時間に行っても余裕で30分から1時間待たされる病院の実態を、医師の視点から解説した。
「もっと効率化すればいいのに」という批判に対し、IT化では解決できない医療現場ならではの3つの理由を、ラーメン屋やiPhone行列という身近な例えを使って分かりやすく説明している。
病院で待たされる最大の理由は、緊急患者が来ると全てがストップする点にある。
軽い症状で予約していても、「死んでしまう」という人が来たら優先せざるを得ない。
これは医療の特殊性であり、順番通りに進められる一般の店舗とは根本的に異なる。
さらに厄介なのは、診察してみないと患者の症状の重さが分からない点である。
検査の結果待ちで30分から1時間かかることもあり、予想外の対応が次々と発生する。
15分枠で予約を取っていても、実際には30分以上かかってしまうことが日常茶飯事なのである。
では余裕を持って1時間枠にすればいいのではという疑問に対し、日本の保険制度の構造的問題を指摘する。
国が医療行為の価格を一律に決めているため、病院は数をこなさないと経営が成り立たない。
「伊勢エビを10万円で仕入れても8000円でしか売れない」という例えが示すように、高度な医療を提供しても報酬は限られている。
視聴者からは「病院に行く時の見方が変わった」「医療従事者の大変さが分かった」という声が多数寄せられている。
単なる効率化の問題ではなく、国の医療制度そのものが待ち時間を生み出している。
次に病院を訪れる時、あなたの怒りは理解に変わるかもしれない。