謎の覆面ホラー作家・雨穴ってどんな人?世界デビュー会見

ベストセラーを連発し、出版業界の新たなスターとして注目を集める覆面ホラー作家/YouTuberの雨穴(うけつ)氏。全身黒ずくめの装いに、不気味にも見える白いマスクーーウェブメディア「オモコロ」やYouTubeチャンネルでの活動を知らない人にとっては、謎が深まるばかりの人物だろう。そんな雨穴氏が会見を開いた。

2022年に発刊された「変な絵」(双葉社)に関して、世界30カ国(北米、ヨーロッパ、南米、アジア)での出版という「世界デビュー」について報告するもの。同作は9枚の絵をめぐる衝撃的なスケッチ・ミステリーで、コミック&文庫化され、シリーズ累計120万部のベストセラーとなっている。映画版も話題を呼んだ「変な家」に続く大ヒットで、すでに海外でも評価されている。

会見では、自作が若い世代に受け入れられている理由について「複雑なトリックやストーリーのポイントを説明するために図を多用しており、文字だけの一般的な小説と比較して読みやすいこと。また、YouTubeを通じて作品の概要と面白さを伝えてきたこと」と分析。さらに、「静かで不気味な、不安な気持ちにさせる物語。とにかく怖いこと」を挙げた。

また、現在の社会について「今の世界は、日本も含めて、悲しいことばかりの大変な時代です」とし、「もしかしたら、若い人たちはそのような不安な空気を感じ取り、それに対処するために、このような不安な物語に目を向けているのかもしれない」と解説。「すべての子どもたちが何も心配することなく成長できればいいが、自分にはその力がない。その代わりにいい物語を書いて、楽しんでもらいたい」と希望を語った。

雨穴氏のユーモアやかわいらしさが海外メディアにも伝わったようで、「若い人たちを幸せにする力がないという話だったが、あなたはその可能性を持っている」という声も上がった。  

「実現したい夢」との質問に雨穴氏は、「いつか、遊園地のお化け屋敷を作ってみたい」と答えた。雨穴氏が作るテーマパーク。実現すれば、日本だけでなく世界中からファンが押し寄せるに違いない。

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