上松医師

東大医学部付属病院の放射線治療医で、“寿命を10年延ばす”をモットーに「YouTubeクリニック」を運営する上松正和医師が10月3日、『警告状が届きました』という動画を公開。

過去に動画を投稿したクリニックの代理弁護士による文書にまったく動じない上松医師の様子が、注目を浴びているようだ。

ことの発端は9月5日から15日にかけて、上松医師が投稿した4本のスクープ動画だ。

「抗がん剤治療には効果がない」「食事療法でがんを治せる」などと謳うクリニックが悪徳であるとの疑惑から、上松医師ががん患者の家族を装って潜入。同動画は最多で19万再生回数に達し、大きな話題を呼んだ。

「どうもYouTuberクリニックの上松です」と話し出した上松医師は、「例のクリニックから法律事務所の代理人をとおして警告書なるものが届いた」と直ぐに報告をすると、「皆さんに詐欺クリニックというものがどういうものであるのか共有できたら」と警告状の内容を紹介した。

「東京大学医学部付属病院放射線科助教・上松正和殿」と書き出された警告状は、上松医師の職場に宛て、東京都千代田区の弁護士を代理にして届けられたもの。

上松医師は文書について「かなりめちゃくちゃという感じがする」と率直な感想を述べると、その内容に異議を唱えた。

まず警告状で自身の動画の恣意性が指摘されると上松医師は、「お望みであれば2時間の生データを出す」と一蹴。

クリニックの運営が医師の長年の研究と臨床の成果に基づくものであるとする内容には、「研究とも言えないただの妄想を真実のように話して高い金銭を請求するのは詐欺行為」だと糾弾した。

さらにクリニックが正当化する食事療法に関しては「三大療法である手術・抗がん剤・放射線治療に勝る結果は出せていない」と説明。

「架空の成果による名誉ならば、毀損ではなく真実が明かされ正当な評価になっただけ」と断ると、「正規の手続き、料金を支払って相談したので偽計業務妨害には当たらない」と明言した。

クリニック側は上松医師に動画の削除と上松医師がPRESIDENT Onlineに掲載している記事について削除を求めているようだが、「生命の危機に立たされているがん患者への正しい情報の周知は公益性が高い」として「YouTube動画もPRESIDENT Onlineの記事も削除しない」と宣言している。

また、謝罪が求められていることを明らかにすると、「詐欺医療を悔い改めることに至らなかったこと心よりお詫び致します」という述べ、同動画に同様のテロップを掲載した。

ちなみに警告状が職場に宛てられたことについて上松医師は、「東京大学病院はこの程度のものに振り回されるほど知性の低い判断はしない」と意に返さぬ様子で応じ、「勘違いしているようだが医師というのは職業でありながら生きかたでもある」「医師を舐めないでいただきたい」と言い放った。

「文書は追って送付いたします。法廷でお会いしましょう。」とのコメントを残した上松正和医師、今後も詐欺医療の実態を暴いてくれることに期待したい。

出典:YouTubeクリニック

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