
『データで語る棒人間』の「なぜ男性はマッチングアプリで不利だと言われるのか?」は、恋愛市場の裏側に潜む数字の真実を解き明かす。
200人の男女によるシミュレーションを通じて、アプリ上で起きている予想以上の格差が浮き彫りになった。
一見公平に見える仕組みの中で、なぜこれほどまでに偏りが生まれるのか。
その答えは、男女比、行動パターン、そして魅力度という3つの要因に隠されていた。
シミュレーションの結果は明確だ。女性が1日平均46件のいいねを受け取るのに対し、男性はわずか3件。
この15倍以上の開きは、まず男女比の違いから生まれる。
主要なマッチングアプリでは女性1人に対して男性が2人という構図が一般的だ。
さらに男性は46%の確率でいいねを送るのに対し、女性は14%と慎重。
「マッチング率を上げたい」という男性の積極性と、「選択肢が多いから吟味したい」という女性の慎重さが、この差を加速させている。
そして最も衝撃的なのは、男性からのいいねの半分がわずか15%の男性に集中するという事実。
魅力度が中間層の男性は1日0~1件のいいねしか得られず、マッチング数も1件未満という厳しい現実が待っている。
「こんなにも差があるなんて知らなかった」「自分の経験と重なる」という声が相次ぐ一方で、この動画が投げかけるのは別の問いだ。
マッチングアプリの構造は、リアルな出会いや恋愛について歪んだイメージを描いてしまう可能性がある。
数字で評価される世界では、自尊心や自己評価が揺らぎやすい。
しかし実際には、アメリカではオンラインでの出会いが最も一般的なカップル誕生の方法になっているという調査結果もある。
大切なのは、アプリの仕組みを理解した上で、数字に一喜一憂しすぎないこと。
画面越しの「いいね」の数が、人としての価値を決めるわけではないのだから。
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