
『Tokyo Ninja』の「AIが考える『登山系YouTuber』」は、架空の登山系YouTuberたちが富士山の標高を下げるという前代未聞の企画。
火炎放射器で雪を溶かし、ダイナマイトで山頂を爆破し、口から大量の水を噴射するマンホール佐々木まで登場する奇想天外な世界観が展開される。
生成AI特有のシュールな映像表現と制作者の巧妙な編集技術が融合し、新たなエンターテイメントの形を提示している。
現実のYouTuberでは絶対に実現不可能な企画を、AIは何のためらいもなく描き出す。
「目標はマイナス100m」という設定から始まり、1万人の登録者を呼んでスコップで掘る海戦術、ヘリコプターでの大量給水作戦まで、人間では思いつかない斬新なアプローチが次々と繰り出される。
特に印象的なのは、登場人物たちの「エグ主義」「やばすぎ」といった独特な合いの手である。これらの言葉遣いは生成AI特有のたどたどしさを感じさせながらも、なぜか癖になる魅力を持っている。
キャラクターの顔や服装がカットごとに変化する不安定さも、従来の動画にはない新鮮な驚きを提供している。現実離れした企画でありながら、YouTubeの定型的な構成を踏襲することで、視聴者になじみやすい形で提示されている点も巧妙である。
「こんな発想どこから出てくるの」「マンホール佐々木って何者」という困惑と爆笑が入り混じった反応が続出し、視聴者の想像力をかき立てている。
生成AIならではの予測不可能な展開と、制作者が加えた絶妙な編集のバランスが、従来のYouTube動画とは一線を画す独特な世界観を作り上げている。
6月に始まったばかりのチャンネルが既に5万人を超える登録者を獲得し、100万再生を記録する動画を生み出していることからも、その魅力は確実に多くの人に伝わっている。
現実では不可能な企画を通じて、YouTubeというプラットフォームの新たな可能性を示している。生成AIと人間のクリエイティビティが融合した時、エンターテイメントはここまで自由になれるのだ。
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