急性前骨髄球性白血病で緊急入院、その裏にあった嬉しい出来事とは

声真似クリエイターkameさん

--急性前白血病になったということですが、どれくらい前から異変があったんですか?

kame:年明けから37度くらいの熱がでて、たまによくなったり悪くなったりを繰り返し、ずっと快調とはいかなくて。もともと前の年から痔瘻で熱が出ていて、それが続いているんじゃないかって思っていたんです。そんなに重病ではないと思っていて。

    体調が悪い日が続いていて、ある日、クビの後ろにデキモノができたんです。「おかしいなぁ」と思って皮膚科に行ったんですが、よくわからなくて、薬だけ出してもらって。コロナでなかなか病院に行けなかったんですけど、そうしているうちにクビのデキモノはなくなったんですけど、今度はあごの下にデキモノができたんですよ。「これはおかしいぞ」と思っていたら、次の日ぐらいに39度くらい熱が。

   「これはいよいよヤバイ」と思って、自宅のすぐ近くにある内科でコロナの検査をしてもらったら、「陰性です」と。一応あごの下のデキモノも診てもらったんですけど、「おたふく風邪かもしれない」っていわれたんです。「昔やったけどな」と思いながらも、原因がわかってよかったなって思っていたんですけど……。

--そこからどのように病気がわかったんですか?

Kame:そこの内科では血液検査もしていたので、結果はまた明日連絡しますと言われていたんです。最後に薬をもらって、それを飲んで寝たら、一応その日は熱は下がったんですけど。でも次の日、また熱が上がっていて、体もだるくて。「全然治ってないな、おかしいな」って思っていたところ、内科からの電話で「数値がおかしいことになっているから、すぐ大きい病院に行ってください。紹介状を書きますので」って言われたんです。

    すぐに親の車で病院に行ったんですけど、病院に入る自動ドアの前で倒れて、気づいたら車いすで運ばれていたんです。診てもらって、そこで急性前骨髄性白血病って診断されたんですが、この病気の何がヤバイかというと、出血が止まらないんですよ。

--出血が止まらない?

kame:実はその時、脳内出血していたみたいなんですよ。止まったからよかったんですが、下手したら頭をひらいて手術していたかもしれないです。

--怖い! いろいろタイミングがよかったんですね。ギリギリ何とかなったというか。

kame:もう本当に、内科の先生のところ行ってよかったです。

--そのあと1週間ICUに入ったとのことですが、入院中はどのようなことを考えていましたか?

kame:これまで通りに配信したり、動画を投稿することはできなかったので、早く退院して、いままで通り活動したいなって思いましたね。いろんなところにお声がけいただいていたので、それも申し訳ないし。コラボとかのお話も全部流れちゃったので、もどかしかったですね。だから個室に移ったときは、ちょっと配信したり、ちょっとした動画を投稿したりはしていましたよ。

    入院する前に歌ってみた動画を撮っていて、イラストもできている状態のものがあったんですけど、それが入院してなかなか連絡もとりにくい状況のなか、依頼していた友人が「自分が全部やっておくから」って動画を完成させてくれて。それが「野原ひろしで残業讃歌/残響散歌【声真似】」という動画なんですけど、それが1番嬉しかったですね。

--そんなエピソードがあったんですね。

kame:あとは、Twitterで同じく白血病で苦しんでいる闘病中の人と繋がって、励まし合ったりとか。「この人が頑張っているから、俺も頑張ろう」みたいな。体験記はマンガにもできそうな感じです(笑)。

--大きな病気を経験して、配信への姿勢とか取り組み方って変わりましたか?

kame:基本的には変わらないですけど、動けるうちに動いておこうかなみたいなのはありますよね。明らかに退院してから動画をあげるペースがあがりましたし、やれるうちにやっておこうって。いつ何があるかわからないっていうのを身に染みてわかったので。

   いま、YouTubeとナレーションの仕事もさせていただいているんですけど、正直影響が少ないので、こういった仕事でよかったなっていうのはありました。普通に働いていたら、仕事を辞めなきゃいけないとか、たくさん休まないといけないとかあるかもしれないですけど、この活動はそういうことはないので。

--2009年から配信活動をされているということで、かなりベテランの域に達していると思うんですけど、今後活動を通して発信していきたいことや、伝えたいことってありますか?

kame:大それた目標みたいなものはないんですけど、自分のやりたいこと、楽しいことをやって、活動していく形もあるんだよっていうか。動画活動とか配信活動とかって楽しいんだよってことを伝えたいですね。

--今後どんなことにチャンレンジしてみたいですか?

kame:顔を出したからっていうわけじゃないですけど、食レポとか旅動画的なバラエティに富んだ企画もやってみたいですね。もうちょっと活動の幅を広げたいです。コロナもあるし、病気持ちだから、そんな頻繁にはいけないと思いますけど。

活動歴13年というベテランにもかかわらず、現状に満足せず前に進み続ける姿勢がとても印象的だったkameさん。しかしkameさんほどの実力と人気をもってしても、配信活動1本で生計を立てられるようになったのは、ここ2年だという。

そんな最中で発症した急性前骨髄性白血病は、5年間再発する可能性があると言われている病気であるため、kameさんはまだまだ油断できない状況が続いている。命に関わる病を経験することになったkameさんだが、課題もこの先にチャレンジしたいこともたくさん。大病を乗り越え、よりパワーアップしたkameさんの今後が楽しみだ。

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