
『こつぶ』の「古民家から出た刀を刀系YouTuberに見てもらった」は、鹿児島の築100年古民家で見つかった日本刀3本の鑑定を巡る物語である。
刀鍛冶YouTuber『一刀両断TV』との出会いを通じて、錆びた刀に秘められた歴史と、これから歩む新しい道が明らかになる様子が描かれている。
片付け作業中に偶然発見された3本の脇差しは、一見すると錆に覆われた古い鉄の塊に過ぎない。
しかし刀鍛冶の目は見逃さなかった。1本の茎に刻まれた「包真(かねざね)」の銘は、室町時代に活躍した刀工の名である。
本物なら約500年前の作品という可能性が浮上した。さらに小柄には「井上真改」の銘があり、江戸時代初期の名工による細工だと判明する。
錆びてはいるものの、手作業で丁寧に彫られた富士山の意匠や、化粧やすりの跡から、かつて大切に手入れされてきた痕跡が読み取れる。
「悪い錆」と「良い錆」の違いを解説しながら、刀鍛Gは語る。長年愛されてきた証である黒い錆と、放置された結果の赤い錆。
その違いが、持ち主の思いの深さを物語っている。手入れの方法や刀の各部名称の由来まで、職人の言葉は日本の伝統技術への敬意に満ちていた。
将来ゲストハウスとして開く予定の古民家に、危険な刀を置くわけにはいかない。そんなこつぶの悩みに、一刀両断TV側から意外な提案が飛び出した。
1本は手入れを怠るとどうなるかを伝える教材として預かり、残る2本は刀身ではなく小柄などにリメイクして、古民家の「お守り」として残すという内容だ。
「この家の歴史の一部として何かしら残したい」という思いと、「錆びた刀を復活させる過程を伝えたい」という職人の願いが重なった瞬間である。
視聴者からも「歴史ある家の守り刀として大事にしてほしい」との声が相次いだ。刀鍛冶の手によって新しい姿に生まれ変わる刀たち。
その過程は一刀両断TVで公開される予定だ。500年の時を経て、再び人の手に大切にされる運命を得た刀の物語は、まだ始まったばかりである。
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