スキルス性胃がんとの闘病の様子をこれまで多くの人に伝え続けてきたゆかさんが、6月2日に死去したことが分かった。ゆかさんのYouTubeチャンネルで『2021年6月2日 ご報告』と題された動画が公開され、その報告と生前のゆかさんの思い、そして視聴者へのメッセージがつづられている。

2020年6月、『余命宣告からの覚悟と決意 そして伝えたい事 そして今日も生きます！』と題された1本の動画からゆかさんの闘病を記録するYouTubeが始まった。本動画の中でゆかさんは、同年2月に自身がスキルス性胃がん4bと診断されたこと、さらには余命半年～1年と宣告されたことを明かし、「自身が経験したことを皆に伝えていきたい」「今できることを大切にしたい」「生きた証を残したい」という自身の思いを伝えている。

それから約1年、2021年6月2日にゆかさんが死去したことが今回の動画で報告された。くしくもこの日は、ゆかさんと共にこのチャンネルを作り上げてきた幼馴染のエンちゃんと「YouTubeをはじめよう」と約束した日だったとのこと。エンちゃんは「ゆかが命をかけて皆さんに呼びかけたこと」「命がけのメッセージは絶対に忘れてはいけません。僕はこの先も一生伝え続けます」と視聴者にコメントを送っている。

また、ゆかさんが生前に残していたメッセージも紹介され、スキルス性胃がんの宣告を受け病院で大声が響き渡るほど泣いたこと、腹膜播種や卵巣転移など次々に襲い掛かってきた病気のこと、それでも負けないと誓い「happy smile」と口にするようになったこと、どんなに辛くても辛いと言わなくなったことなど、これまでの闘病の様子を振り返り、「私みたいに手遅れにならないように 毎年、怖がらず検査をしてください」「みんなが幸せになることを祈っています」とつづられている。

どんなに辛くてもたくさんの笑顔を届けてきたゆかさん。動画のコメント欄では、悲しみに暮れる声や感謝の声と共に、「happy smile」のメッセージがたくさん届いている。「happy smile」はゆかさんが生前、みんなが幸せになれるように願った言葉だったが、ゆかさんの命がけのメッセージは多くの人の心に間違いなく届いている。

文：miyasuke