
ホロライブ所属VTuber『儒烏風亭らでん』の配信で紹介された東京国立博物館のクラウドファンディングが、目標100%を達成し、さらに178%まで到達した。
源氏物語図屏風の修理を目的としたこのプロジェクトに、らでんは配信で2度にわたり協力を呼びかけていた。
「ページを見るだけでも勉強になる」と語っていた当時はまだ未達成だったが、その後見事にゴールを達成。
応援コメント欄には「らでんちゃんの配信で知りました」という声が殺到し、彼女自身も「100%達成した時はボロ泣きしました」と感激を語っている。
応援コメントには、らでんの配信がきっかけで寄付を決めた人々の声が溢れている。「最初はページを覗いただけだったが、いいなと思って寄付した」という反応に、らでんは涙を流して喜びを表した。
彼女が何より嬉しかったのは、視聴者たちが文化財や文化財保護に興味を持ってくれたことだという。
「自分は寄付できないけど応援している」という拡散協力の声も多数寄せられ、一人のVTuberの呼びかけが、若い世代を中心に文化財保護への関心を広げる大きなきっかけとなった。
文化財修復には膨大な費用がかかり、特に古い絵の具の成分を再現することや、展示を考慮した修復には高度な技術と資金が必要である。
そうした現実を知った視聴者たちの共感が、この成功を支えている。
目標達成後、らでんにとって驚きの出来事が起こった。東京国立博物館の公式クラウドファンディングページに、儒烏風亭らでんからの応援メッセージが掲載されたのである。
しかも俳優の佐々木蔵之介さんの応援コメントの直下という位置。
「生きてたら佐々木蔵之介さんと並ぶことがあるんだ」と本人も驚きを隠せない様子だった。
VTuberという存在が、伝統的な文化財保護の現場で正式に認められ、その影響力が評価された瞬間である。
インターネットと伝統文化が交差するこの時代、一人の配信者の言葉が数百人の行動を変え、貴重な文化財を未来へ繋ぐ力となった。らでんの涙と共に、文化財保護の新しい可能性が開かれた。
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