『MrFuji from Japan』の「中国人に禁断質問！日本人の疑問を全部ぶつけてみた「なんでパクるの？」」は、日本人や他の外国人が中国について感じている率直な疑問を、中国人YouTuberのポーちゃんにストレートにぶつける企画。

声の大きさ、製品のクオリティ、列への割り込み、政府批判のタブーなど、普段は聞きづらい9つの質問に対し、ポーちゃんが文化的背景を交えながら誠実に答えていく。

「なぜ中国人は声が大きいのか」という質問に、ポーちゃんは「オンオフがない」と即答する。

日本人が電車で声量を落とすようなモード切替が存在しないのだという。

さらに生活音が日本の5倍あり、4階建ての実家では1階と4階で叫び合う日常があると明かす場面は、思わず笑いがこぼれる。

製品のクオリティについては「安ければ売れる」という価値観の違いを説明し、工場労働者の賃金が1日272円だった過去にも触れる。

「パクることは悪いことではない」「結果さえよければオッケー」という文化観には、日本人との価値観の隔たりを感じずにはいられない。

列への割り込みは教育を受けていない世代の問題であり、若い世代はモラルを持っていると語る姿に、変化の兆しが見える。

「この動画を見て中国のことを好きになった」というFujiの言葉に、ポーちゃんは「好きにならないで」と冗談めかして返す。

そのやりとりに、国籍を超えた友情の温かさがにじむ。

政府批判のリスクや犬食文化の歴史的背景など、デリケートな話題にも踏み込みながら、ポーちゃんの誠実な姿勢が印象的だ。

特に「自分で実験したいから来年帰国する」という発言には、真実を自分の目で確かめようとする彼の姿勢が表れている。

文化の違いを笑いに変えながらも、その根底にある歴史や社会構造を丁寧に解説する構成が秀逸。

異なる価値観を持つ隣国への理解が、少し深まるはずだ。