妻が遭難!谷川岳遭難事故で知る「伝える」ことの大切さ

「山岳遭難ファイル」は過去に起きた遭難事故を「Googleマップ」でわかりやすく解説してくれる動画である。どんな遭難事故が起きたのか。事故再発防止に役立ててほしいという思いを持って動画を作成しているそう。アウトドアが流行している今、登山を安全に楽しむためにもよく見てほしい動画だ。

【谷川岳遭難事故】妻が同僚と出かけた日帰り登山で遭難

妻のAさんは警察官で同僚と1~2か月に1回程度登山を楽しんでいた。夫は登山に興味がなかったため、今回の登山ときも誰とどの山に登るのかなど詳しいことは知らず、日帰りとだけ聞いていた。

Aさんは同僚のBさんともう1人の3人で登山する予定だったが、1人がいけなくなったため、AさんとBさんの2人で出かけた。Aさんは今回初めて「アイゼン」を付けた登山で、雪山登山は初心者といっていいだろう。Bさんは経験もあったようでAさんは「先生」と呼んでいたくらいだった。

5月のゴールデンウィーク、2人は予定通り登頂したが、登頂した辺りから山の天気が悪くなり始め、すぐに猛吹雪となったようだ。当日、Aさんから地元の警察へ「滑落した。けがはない。もう1人とははぐれた」と連絡が入った。

捜索難航!妻が見つからないまま操作は打ち切りに

夫は日帰りといっていたのに帰宅しない妻を心配していたようだが、どの山に登るのか、誰と行くのかなど詳しいことを聞いていない。そのため連絡のしようがなかったと思われる。翌日になって警察官が訪れ、そこで初めて妻が遭難していることを聞いた。

当日は天候がかなり悪くヘリコプターでの捜索は無理だったため、地上から捜索を行っていた。天候がよくなってからヘリで同僚のBさんが遺体で見つかったが、Aさんは見つからなかった。結局見つけることができず、Aさん発見に至らないまま、操作は打ち切りに。

Aさんが遭難してから190日目、11月に白骨遺体が見つかりAさんと判明。今回登山用アプリも使っており、遭難場所ついては特定しやすかったにも関わらず、当初の捜索では見つけることができなかった。やはり登山行くときには、家族に対してどこに行くのか、誰と行くのかなど、必ず伝えていくべきだと思う。この動画では登山の怖さや、捜索がどれだけ難航するのか?など、詳しく伝えてくれている。

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