今年4月3日に心不全で亡くなった田村正和さんの代表作といえば、1994年から始まり2006年に完結された人気刑事ドラマシリーズ『古畑任三郎』(フジテレビ系)だろう。
独特な音楽とキャラクター、ストーリー展開はもちろん、イチローや福山雅治など豪華な犯人役のキャストも見どころのひとつで、これまで度々再放送されてきた。
制作陣からの続編熱望も報じられていたが、6月3~9日に追悼という形で傑作5選が放送される。
しかし、そのラインナップの中には1999年に放送され、視聴率30%を記録している『古畑任三郎 VS SMAP』は含まれていなかった。
「キムタクだけが出演した回もあったので、それだけでも再放送したかった制作側ですが、やはりジャニーズへの配慮があったようです。そもそも再放送をよく思っていないタイプの事務所ですし、卒業していった人たちよりも、現役や今のキムタクをフォーカスしてほしいと思うのは、理の当然な感じはします。ただ、田村さんも絶賛だったというSMAPの好演を純粋に見たいドラマのファンも多いだけに、悲しい選択ですね」(芸能レポーター)
2016年に勃発した一連のSMAP解散劇では、確かに日本中に衝撃が走った。
当時『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の冒頭でメンバーの解散騒動釈明が生放送された際は、銀座の高級クラブでも「客が懇願したので店内の皆でテレビをみた」という話もあったくらいだ。その余波は、今でも根強い。
“喧嘩別れ”の結果にテレビ局も配慮せざるを得ない気持ちもわかるが、時代遅れな端的な忖度には、もう飽き飽きである。
「実は、独立した3人側が許可を出さなかったという話もあるんです。再放送となれば、せっかくゼロの状態から個々の活動が評価され出してきているのに、またSMAP再結成への期待が世間で高まり、振り出しに戻ってしまいます。加えて、本人たちは、田村さんの追悼なのに、自分たちに話題が集中することを避けたかった可能性も大きい。いずれにしても、ジャニーズ時代にメディアへの統制に力を入れていたのは飯島さんの方でした。今回は、残念ながら両者の総合的な判断でしょう」(スポーツ紙記者)
一方で、2020年にジャニーズ事務所から独立した中居正広に関しては、最近SMAP時代や元メンバーの話を自身のテレビ番組で話す機会も増えてきた。先日も『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)で、TOKIOの城島茂と共演したばかりだ。
こういった発言は、テレビの世界で腫物扱いされ、封印されそうだったSMAPというグループを守り続けてくれる頼もしい存在である。
「香取慎吾くんと中居くんの関係は、今でもかなり良好だと聞きます。『新しい地図』の3人は、コロナ関連の寄付や病棟へ励ましの贈り物等を行っていたり、地道に舞台や映画で俳優も続け、幅広い活躍が目立ってきています。こうなってくれば、共演は難しくても忖度している場合ではなくなり、テレビ局や制作側は3人をオファーしやすくなりますね。ジャニーズの中でもとりわけSMAPとフジテレビは、切っても切れない古くて強い関係ですから、『古畑』の再放送だけでなく、タイミングくれば徐々に色々なことが解禁されていくのではないでしょうか」(既出・記者)
過去に放送していた『SMAP×SMAP』内の人気パロディコントで古畑任三郎に扮していたのは木村拓哉だったが、この物語のキープレーヤーは中居だろう。
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