河崎翆

2016年にキズナアイがデビューして以降、2018年から徐々に人数が増加しているVTuber。2021年10月にはその人数は16,000人までに到達し、YouTubeにおいても日々大きな注目を集めるジャンルとなっている。

今回インタビューしたのは、そんな競争の激しい世界に身を置きVTuberとして活動しながら、新人VTuberの成長をサポートするアナリストとしても活動する河崎翆さん。今回は、YouTuberの先駆者MEGWINさんが河崎翆さんに、あまり表に出ることがないVTuberの世界について話をうかがった。

「私もできるんじゃない?」とVTuberにチャレンジ

MEGWIN:普段は受付嬢をされているということですが、VTuberとして活動することになった経緯ってなんだったんですか?

翆:もともとの設定はですね、「会社の部長にやれって言われたからやります」っていう感じだったんですけど、最近めんどくさいので、本当のことを言いはじめました(笑)。実際のところでいうと、1番最初に私のアバターを動かしているソフト「FaceRig」の技術的解説をニュースサイトで見て、「いまってこういう面白い技術ってあるんだ」って思ったのが最初なんですね。

  そのソフトのことをYouTubeで調べていたら、ホロライブの兎田ぺこらさんの動画がおすすめにあがってきて。動画を見てみたら、「VTuberの配信って、めちゃめちゃ面白いじゃん」っていうのに気がついたんです。そこからVTuberの配信を見るようになって、「ワンチャン、私もできるんじゃない?」って思って、やり始めたっていうのが本当のきっかけですね。

MEGWIN:なるほどー。「思ったより簡単だ、やってみよう」みたいな感じですか?

翆:そうですね。「これなら私でも、何人かの人には気に入ってもらえそう」っていうような予感があって。まったく誰にも見られないみたいな感じだったら多分やっていなかったと思うんですけど、これなら大失敗はしなさそうだなと思ったので、「じゃあ、ちょっとやってみようかな」って、そういう感じでした。

MEGWIN:新人VTuberさんからお悩み相談をうけるっていう動画をあげていると思うんですけど、こういったコンテンツを作るようになったのは、何かきっかけがあったんですか?

翆:私の1番最初の配信って、40分くらいの配信で、最高同時接続が4人、コメントがふたつしかつかなかったんですよ。「そんなことある?」「みんなもっとコメントもらっているじゃん」って、すごいショックで。

  そのとき交流があった先輩VTuberさんに相談したら、「1回コラボしよう」って言ってくださって。「私のリスナーさんにそっちも見るように言ってみる」っていう感じで1回コラボしたら、リスナーさんが本当に見てくれるようになって、それからすごく円滑に配信ができるようになったんです。そのコラボで、本当にちょっとしたサポートですごく活動しやすくなるっていうのを実感して、私はその先輩から受けたことを自分の次の世代に伝えてあげようって、そういう活動を始めたんです。

MEGWIN:自分の苦労したところを助けてあげたいと。

翆:年齢もそこそこいっていますので、普段からけっこう若い人のことを考えちゃうんですよ。若者がいかに快適に人生を過ごせるか、整備してあげるのが大人の役目かなって思っていて。「若者のために何かしてあげたい」っていう気持ちが昔からずっとあったんで、その一環っていうのもありますね。

MEGWIN:コンサルもされているんですよね?

翆:すごくたくさん依頼がきます。新人さん向けの動画を作っていると、「相談したい」っていう人が多くて、DMとかめっちゃくるんですよね。こういう活動をしているのが、業界のなかで私とVtuberクエストさんっていう方ぐらいしかいないので、悩んでいる人はどちらかにいきますね。

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