今年3月いっぱいで終了するフジテレビ系情報番組『バイキングMORE』の放送枠で、4月から新たな情報番組『Dress Up!(仮)』がスタートすると、スポーツ各紙などが報じた。MCは、同局の山崎夕貴アナと佐野瑞樹アナが担当するという。
「『バイキングMORE』は時事問題中心のワイドショーですが、『Dress Up!』は女性視聴者をターゲットにして、生活情報に重心を置いた内容になりそうとのことです。『バイキングMORE』はMCの坂上忍さんを中心に展開される、少々過激な議論が大きな特色になっていましたが、後番組ではもっとマイルドな雰囲気になりそうですね」(テレビ局関係者)
山崎アナがメインMCに起用されることは既定路線だったとの声もある。
「山崎アナは、『めざましテレビ』のレギュラーも務めていたし、『ノンストップ!』や『とくダネ!』でもサブMCを務めていて、フジテレビの女性アナウンサーの中でもエース的存在。しかし、昨年3月に『とくダネ!』が終了した後は、『ワイドナショー』に出演しているくらいで、目立った仕事をしていなかったんです。でも、それはいつ帯番組が始まってもいいように、“待機”していたからではないかとも言われています」(製作会社幹部)
『バイキングMORE』については、2020年夏くらいからすでに終了説が流れていた。
「自由奔放に発言し、ときに政権批判もする坂上さんのことを、保守寄りのスタンスであるフジテレビ上層部が問題視していたという噂です。そういった事情もあって、2020年秋の番組リニューアルでスタッフも入れ替わり、上層部の意向が番組に反映されやすくなったんですが、上層部はずっと目を光らせていて、何かあればすぐに打ち切りになるのではないかといわれていました。でも、急な打ち切りになった場合、後番組のMCキャスティングが難しくなる。だからこそ、いつ出番が回ってきてもいいように、エース級である山崎アナのスケジュールを空けておいたとの説が有力視されているんです」(同)
局アナのメインMC起用は、フジテレビにとっては都合がいいことばかりでもある。
「帯番組のMCというと、いちばんネックになるのがギャラですよね。フジテレビの懐事情は厳しいようで、いろいろな番組が制作費を削減していますが、昼の帯も同様。せっかく坂上忍という大物MCをリストラできるのであれば、ここでギャラのかからない局アナを起用して、一気に制作費を節約してやろうという狙いがあったんだと思います。
そして、局アナの最大のメリットは、局の意向に沿ってくれるということ。そもそも新番組は生活情報系になるので、問題発言が出るような雰囲気にはならなさそうですが、局アナであれば坂上さんのように暴走することもまずない。フジテレビとしては局アナの起用こそが、最大の安全策なんですよね」(同)
ただ、問題は新番組が視聴者にウケるかどうかだ。もともとバラエティー路線だった『バイキング』だが、時事問題をメインに扱うようになって視聴率が上がったという経緯がある。
「正直、生活情報系では数字は取れないと言われていますね。かといって、バラエティー路線だと裏番組の『ヒルナンデス!』と差別化できない。おそらく『Dress Up!』は数字的に苦労することになると思います。結局は『バイキング』のように、ニュース中心にシフトする可能性も高いでしょう」(同)
フジテレビ局内のいろいろな事情が絡み合って始まる新番組『Dress Up!』。視聴者がどう判断するのかにも注目だ。
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