7月10日に投開票となる夏の参院選に合わせて放送されるTBS系選挙特番『選挙の日 2022 私たちの明日』で、お笑いコンビ・爆笑問題の太田光がスペシャルキャスターを務めることが先日発表された。
この特番は、同局の『Nスタ』と『news23』をベースにしており、『Nスタ』キャスターを務めるTBSアナウンサーの井上貴博氏と、『news23』キャスターの小川彩佳アナウンサーのふたりが総合司会を務める。また、キャスターとして、『Nスタ』でキャスターを務めているタレントのホラン千秋らも出演する。
『選挙の日』は、昨年10月の第49回衆議院議員総選挙の際に『選挙の日2021 太田光と問う!私たちのミライ』が約6時間にわたって生放送されており、今回は第2弾。井上アナ、小川アナに太田という組み合わせは前回から引き続きとなる。
だが、この『選挙の日2021』は、太田の一部政治家に対する態度や、太田の喋りすぎが原因で中継の時間切れが多発するといった問題から批判を浴び、炎上騒動に発展した経緯がある。二度目の挑戦となる大田は、「台風の目にしたい。前回はいろいろあったが私の芯は変わらない」と宣戦布告するかのようなコメントを発表しているが……。
同局関係者はこう落胆する。
「爆笑問題の持ち味は時事ネタを漫才で斬れるところ。だが、それは相方の田中裕二がいたからこそ成立しているのだということが、前回の特番で露わになった。しかし、今回も呼ばれたのは太田だけで、これでは局が最初から“炎上狙い”で番組を盛り上げようとしていると見られても仕方がないのでは」
長年、報道番組に携わった在京テレビ局の報道スタッフも、どこよりも早く先陣を切って選挙特番をPRしたTBSに「違和感がある」と話す。
「前回の総選挙では、例えば日本テレビは嵐の櫻井翔をキャスターに起用するなど、芸能人を使うことで選挙に関心が薄い層を取り込もうとする狙いはよく分かるが、最低限の勉強はしなきゃいけない。太田さんは知識があまりにも浅すぎて周りがフォローするのに必死だったことが印象的。あれではせっかく起用しても看板倒れになりかねない」
もっとも恐れるのは、太田が政治家相手に「議論ではない」形で盛り上がってしまったことだという。
「政治家が話している内容や意味を理解できないからか、バラエティ番組のノリでからかったりしていたが、あれは絶対にやってはいけない。番組は盛り上がったとしても、その後、政治担当の記者が政党や政治家個人から不利益を被ることが考えられるからです。あれをやるならまだ、真面目に淡々と結果を伝えるNHKスタイルの方がいいのではないか」(前出・在京テレビ局報道スタッフ)
とはいっても、民放テレビ局である以上、視聴率重視の演出はやむを得ないという意見もある。
「今回も太田を起用するなら、絶対に制御したり間に割って入って交通整理ができるスタッフを1人、決めておかないといけない。その役目として、同じタレントのホランさんが今回抜擢されたのでは。彼女がしっかり仕切ることができれば、彼女自身のキャスターとしての価値も上がると思う」(同上)
暴走する太田を今回は止めることができるのだろうか。
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