『きまぐれクック』の「市場に売っている【ア◯◯◯カ】を全部買ってみた。」では、柳橋の中央市場で生きたアオリイカを全て買い占め、その場でさばいて提供する様子を公開。

透き通るような美しい身と、意外な部位の美味しさが話題を集め、家庭でも活かせる調理のヒントが満載だ。

アオリイカの耳と肝が織りなす至高の味わい

アオリイカの魅力は胴体だけではない。実は「耳」と呼ばれる部分こそが、コリコリとした食感と濃厚な旨味を併せ持つ極上部位である。

表面の硬い皮を丁寧に剥き、飾り包丁を入れて細切りにすることで、歯ごたえを残しつつ食べやすい一品に仕上がる。

さらに注目すべきは肝の存在だ。「ウニよりウニの味がする」と表現されるほどの濃厚でクリーミーな味わいは、鮮度が良いからこそ溶けずに楽しめる贅沢である。

この肝を生姜醤油に溶かし、透明な身と一緒に味わう瞬間は、まさに海の恵みが口の中で踊るような感覚。

すりおろした生姜と岩塩、醤油というシンプルな調味料だけで、素材本来の甘みが際立つ。

新鮮なアオリイカだからこそ実現できる、家庭では真似しにくい至福の組み合わせと言えるだろう。

本物の美味しさで感動を!儲けより大切にする信念

「魚で感動してほしい」「本物ってこんなに美味しいんだよって伝えたい」。

店主が語るこの言葉には、利益追求ではなく食材の価値を届けたいという純粋な思いが込められている。

実際、朝一番のお客様限定で生きたアオリイカの刺身を500円という破格の値段で提供するなど、「赤字にならなければいい」という姿勢で営業を続ける。

大きく儲けることよりも、鮮度の高いコリコリとした食感を味わえる生イカを提供できることを優先する。

寝かせた状態ならどこでも出せるが、この新鮮さを届けられる店は限られるのだ。

改善点を真摯に受け止め、スタッフと共に料理を味わいながら店を育てていく姿勢も印象的。

魚の本当の美味しさと出会える場所は、こうした情熱によって支えられている。

出典：きまぐれクックKimagure Cook