
『さや社長』の初配信「台湾有事にマジで危機感を覚える台湾人VTuber」は、台湾出身の配信者が母国を取り巻く緊迫した状況と、日本で生きる決断について率直に語った。
中国のネットで氾濫するフェイクニュースの実態や、台湾人としてのアイデンティティと国籍の選択という重いテーマに、初配信ながら誠実に向き合う姿勢が印象的だ。
配信では、関西空港での事故が中国のSNSで「日本人が故意に手を離した」と誤解されている実態が明かされる。
外部情報にアクセスできない環境で、作られたニュースを信じざるを得ない人々の姿。
一方で「本当なのか」と疑問を持つ声も存在し、真実を求める人々の葛藤が浮き彫りになる。
日本での生活が長い配信者だからこそ見える、両国の文化や価値観の違いがわかる。
「他人に迷惑をかけない」という日本の考え方と、自分の利益を優先する文化の対比が、冷静な視点で語られていく。
「台湾が消える可能性」という恐れを抱きながら、日本国籍を取得した理由を静かに明かす場面に、多くの共感が寄せられている。
中国人になりたくないという率直な言葉と、それでも台湾人としてのアイデンティティは消えないという強い意志。
国籍という形式よりも、心に刻まれた文化や記憶こそが自分を形作るものだという言葉に、深い納得を覚える視聴者も少なくない。
自由に発言できる環境への感謝と、それを守りたいという願い。
初配信で「もう中国には入国しない覚悟」を語る彼女の声は、遠い国の問題ではなく、今を生きる一人の人間の切実な選択として、胸に響いてくる。
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