
『きょんくま』の「8月を最後に無期限活動休止致します。」は、メンバーきょんの体調不良をきっかけに、YouTuber活動の在り方を見つめ直した結果として発表された。
10年近く体を張った企画を続けてきた彼らが、ついに立ち止まる決断を下した背景には、単なる体調不良を超えた深い思いがあった。動画では、きょんが視聴者に対して正直に心境を語り、メンバー全員の今後について誠実に向き合う姿が映し出されている。
24時間踊り続ける企画や激辛大食いなど、常に体を酷使する内容で視聴者を楽しませてきたきょんくま。
しかし、その裏では家族からも「無理しすぎ」と心配され、時には命の危険がある撮影も行っていたという衝撃の事実が明かされた。「体張っても本当に体が崩れた時、具合が悪くなっても皆さんにお見せすることってほぼない」というきょんの言葉からは、エンターテイナーとしての責任感と、それが招いた過酷な現実が伝わってくる。
最初は1万人の登録者で「夢のような人生」と語っていた2人が、いつの間にか100万人を超える大きなチャンネルへ成長。しかし成功と引き換えに失ったものの大きさに、ついに向き合わざるを得なくなった。
メンバー全員が「あと5年、10年このまま続けたらどんな体になってしまうのか」という不安を抱える状況は、華やかな表舞台からは見えない現実を物語っている。
「即決できないと人生のチャンス逃すよ」という世間の声に対し、きょんは「たくさん悩めることは大事」と自分なりの価値観を示した。
小学校で「ジャッキー・チェンみたいになりたい」と夢を語って笑われた思い出を振り返りながら、今後どうするかを個人でもみんなでもしっかり悩んでいきたいと語る姿に、多くの人が共感を寄せている。
特に「なるべく誰も傷つけない方法を取るのは、たくさん悩んだ人が出しやすい答え」という言葉は、焦って決断を急ぐ現代社会への静かな問いかけでもある。
8月のファイナルイベントを最後に、いつまでかわからない長い休止期間に入ることへの寂しさもありながら、SNSでの個人活動は続けていく予定だという。
10年間走り続けてきた彼らが選んだ「立ち止まる勇気」は、忙しい日々に追われる私たちにとっても、大切な気づきを与えてくれるかもしれない。
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