撮影・編集はマネージャーの独学 MAマンを引き立てる影の立役者の努力とは

一番くじで当てた『ONE PIECE』のトラファルガー・ローのフィギュアを筆塗りした様子
一番くじで当てた『ONE PIECE』のトラファルガー・ローのフィギュアを筆塗りした様子

MEGWIN:カメラと編集ソフトって何使っているんですか?

MAマン:マネージャーのmasaさんがカメラと編集担当しているんですけど、編集ソフトはAdobeのプレミアプロを使っていて、カメラはその時々によって変えているんですよね。

MEGWIN:使い分けているんですね。

masa:iPhoneのときもあれば、コンパクトデジタルカメラのときもあるし、ビデオカメラを使うときもあります。場面によって使い分けていて、室内の照明の色とかによってもカメラを変えますし、あとはガラスが多い場所なのか、少ない場所なのかによっても変えたりします。

   フィギュアってガラスのショーケースの中に飾られているので、ガラスって絶対反射しちゃうんです。なので、反射しにくいように、フィルムをつけられるカメラを使ったりしています。

MEGWIN:そこもちゃんとこだわっているんですね。

masa:視聴者さんがちょっとでも見やすいように、工夫できるところはなるべく撮影できればなって感じでやってはいますね。

MEGWIN:絶対影が入っちゃうもんね。

masa:映り込みはけっこう悩むポイントですね。

MEGWIN:撮影するときはずっとカメラを回しっぱなしなんですか?

masa:撮りっぱなしにすることもありますし、局所的に撮影することもありますね。

MEGWIN:企画を立ててから撮影、編集をして、1本の動画作るのにどれくらいの期間がかかるんですか?

masa:フィギュアを作る時間が長ければ長いですし、短ければ短い時間で終わる事もあります。色々な事を並行しながら編集しているので、余裕を持って2日~3日ぐらいは欲しいかもですね。

MEGWIN:フィギュアを塗るのって、そこまで時間かからないんですか?

MAマン:ちゃんとした作品を作るのであれば、それこそ1週間から1カ月くらいかかったものもありますね。臨機応変にやっているので、決まったことができないですね(笑)。

MEGWIN:編集の参考にしているYouTuberさんとかいます?

masa:僕の場合はいろんなジャンルの動画を参考にしています。エンタメ系とか制作系、料理系、DIYとかスポーツ系、UFOキャッチャー系のチャンネルも参考にしますね。

MEGWIN:いろんなところからテクニックを盗むっていう感じなのか。

MAマン:もともと独学でやっているんですよね。似たようなことをやっているYouTuberさんがあんまりいないので。

masa:だからこそいろんなジャンルを見て、参考にするっていうことしかしていなくて。基礎的な部分は何もできないので。

MAマン:けっこう最初のころと最近の見せ方ってガラっと変わっているんです。最初はもっと「教えます」みたいな感じの動画だったんですけど、最近はフィギュアを塗らない人が見ても楽しめるような、なんならフィギュアはあんまり好きじゃない人でも、アニメとかマンガが好きだよっていう人たちが楽しめるようなものを作りたいなっていうところがあるんで。

masa:フィギュアを塗るっていうところもそうなんですけど、「誰が塗っているのか」っていうところは気にしながら動画を作っています。塗り手の思いとかどういう人間なのかというところは、やっぱり見ていただけるとより作品のいいところが見えてくるのかなと思うので、ひとっていうところは注目して欲しいですね。

MAマン:完成品だけを見るんじゃなくて、できれば塗り始める前の「こういう風に塗っていきたいな」とかちょくちょく喋っていたりするんで、そういうところを見てくれたら嬉しいですね。

MEGWIN:YouTubeをやっていて良かったことってありますか?

MAマン:私自身がアニメ好きとかマンガが好きっていう人たちと繋がって、業界全体を盛り上げたいっていう思いが軸にあるので、そういう人たちの輪が広がっていくっていうのは、やって良かったなって思いますし、やりがいも感じています。

    原作は好きだけどフィギュアは好きじゃなかったっていう人が、フィギュアを集めはじめましたみたいなコメントが届いたり、海外の人にも発信できているっていうところはすごく嬉しいですね。

MEGWIN:コンテンツ的には海外の方が見てもわかりますからね。大変だったことは?

MAマン:いろんな意味で安定はしないですよね(笑)。

MEGWIN:しないですね、安定はね。

MAマン:自分自身があんまり安定を望んでいないからいいんですけど。でもやっぱりそこは気が抜けないというか、ずっと考えることは止められないのではと思います。

MEGWIN:確かにね。自分資本なんで、病気になっちゃったら困っちゃいますからね。

MAマン:そういう意味で言うと、そんなに余裕がなかったとしても、リスクを常に考えておかなければならないとか、わりと先のことさきのことを考えておかなければならないとか、臨機応変に対応する能力とかはかなり大切だなっていうのはつねづね感じています。

MEGWIN:すごい感じる、それ。めっちゃわかる。最後に今後の目標を教えてください。

MAマン:オリジナルキャラクターを作りたいっていうのもあるんですけど、もっと視聴者の方と一緒になって楽しめるような企画だったりとか、イベントだったりとか、そういうのを少しずつ増やしていきたいですね。

2022年5月現在、チャンネル登録者数が21万人を突破しているMAマンさん。キリっとした表情が光るシーンと、リラックスしながら“好き”を楽しむシーンの緩急が織りなす動画には、ほかのチャンネルにはない充実感が漂い、そんな魅力に視聴者が惹きつけられているのではないだろうか。

筆塗りの技術もさることながら、好きなことに真っすぐなMAさんの姿勢と、その姿をカメラに収め、編集で魅せるmasaさんのコンビ力が作り上げる同チャンネルの躍進はまだまだ続く予感。フィギュアをさらに楽しめるコンテンツとして、アニメ・マンガファンには一見の価値がありそうだ。

■MAマンさんのYouTubeはこちら

■MEGWINさんについて:
お笑い芸人として活動後、2005年にインターネット放送局「MEGWIN TV」を開設。2009年にYouTubeとパートナー契約を締結し、2017年にはチャンネル登録者数100万人を突破したベテランYouTuber。「オレがオレにオンデマンド(自分の好きなようにやる)」を謳い、日々動画を投稿し続けている。
MEGWINさんのYouTubeはこちら

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