米Google社が運営するYouTubeは3月31日、動画につけられた「低評価」の数を非表示にする実験を一部ユーザーでおこなうと発表した。この実験は数週間以内に開始する予定で、視聴者は今まで通り「低評価」をつけることは可能だが、その総数は非表示となり確認できなくなる。
YouTubeはこの実験にいたった経緯について、「低評価の数が表示されていることが幸福度に影響し、クリエイターを狙った低評価キャンペーンを誘発する可能性がある」といった、クリエイター側からの意見を尊重した結果だと説明。
続けて「クリエイターが視聴者のフィードバックを確実に反映できるよう、その数値を共有できるデザインを試します」としており、クリエイター側はYouTube Studioにて引き続き「低評価」の数を確認できる。
このような視聴者からの評価ツールや指標の見直しはYouTubeだけに限らず、InstagramやFacebookといったSNS、さらにはAmazonやNetflixといった大手企業まで、近年では様々な試行錯誤がおこなわれている。
評価ツールは、視聴者からの評価を示す貴重な意思表示手段である一方、集団で悪意を持って低評価をつける嫌がらせの手段として悪用されるケースも目立ってきており、運営側はこれらのバランスを保つ必要性が求められている。
今回の実験は、あくまで試験的な運用であり今後必ずしも「低評価」を非表示にすると決定したものではない。各方面からの様々な意見を踏まえ、最終的な判断はYouTube側が下すことになる。
出典:Testing new designs for the like and dislike buttons|YouTube Help
サムネイル出典:YouTube公式 Twitter
文:miyasuke
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