
『散歩するアンドロイド』の「ベルギー🇧🇪がっかりしょんべん小僧とビールとグルメの国。」は、ブリュッセルを舞台にした美食巡りの記録。
本場のワッフル2種類を食べ比べ、山盛りのムール貝に舌鼓を打ち、ゴディバ本店限定チョコレートを堪能する様子が映し出される。
観光よりも食に重きを置いた旅は、ベルギーの豊かな食文化を余すことなく伝えてくれる。
さっくりvs甘あま。ワッフル2種の食べ比べで知る本場の味
ベルギーワッフルには2つの顔がある。まず訪れたのは人気店メゾンアントワーヌ。
長方形のブリュッセルワッフルは、さっくりとした軽い口当たりが特徴だ。
生地自体の甘さは控えめなので、クリームトッピングがマストである。
「甘いけどうまい」という素直な感想が漏れる。
一方、楕円形のリエージワッフルは生地の中に粒の大きいパールシュガーが入っており、生地自体が甘い。
その上に板チョコをぶっ刺すという大胆な組み合わせは、甘党でも「ちょっと甘すぎた」と感じるほどの破壊力である。
日本人が求める「ちょうどいい甘さ」とは明らかに異なる、海外スイーツならではの直球勝負。
だがこの違いこそが本場の醍醐味だろう。
ゴディバ本店では3.5ユーロの限定チョコを世界遺産グランプラスを眺めながら味わう。ビターな味わいが口の中に広がり、贅沢な時間が流れていく。
白ワイン蒸しムール貝が教える豊かな食文化
ベルギーの真骨頂はビールとムール貝にある。
人気店レオンで注文したのは、たっぷりのムール貝とビールのセット。
北海に面した地理的条件から昔からムール貝が豊富に取れたベルギーでは、かつて貧しい人々の食事だったこの料理が今や国民食である。
白ワイン蒸しにニンニクとセロリが効いたムール貝は、ビールとの相性が抜群だ。
「1人でムール貝ペロリでした」という言葉が物語るように、満足度は最高峰。
昼から飲むベルギービールに罪悪感がないのは、周りも同じように楽しんでいるから。
夜にはビールで煮込んだ牛肉料理を堪能し、ビターな大人の味わいに舌を巻く。
ワッフルからムール貝、ビール煮込みまで、ベルギーの食はどれも期待を裏切らない。
明日の晩ごはんが少し贅沢に思えてくる、そんな魔法がこの旅には詰まっている。
コメントする