上白石萌音と橋本環奈が主演を務める舞台『千と千尋の神隠し』が絶賛上演中だ。
東宝創立90周年記念プロジェクトとして位置付けられている同作は、その名のとおり、宮崎駿監督によるスタジオジブリの大ヒットアニメ映画を舞台化したもの。ミュージカル『レ・ミゼラブル』などでトニー賞に二度輝いている大御所演出家ジョン・ケアードが翻案・演出を手がけ、主役は上白石と橋本のWキャストということでも話題を呼んでいる。
現在は地方で上演中だが、3月29日の東京公演千秋楽のカーテンコールでは、上白石が「反省したり、駄目だったなと思うことがたくさんあった」と振り返った。同日、橋本もサプライズで駆け付け、久々の対面となった上白石とハグ。4月から始まる地方公演に向けて「健康面にも気をつけて頑張っていけたら」と抱負を語っている。
上白石といえば、先日最終回を迎えた2021年度後期のNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で3人のヒロインのうちの1人に抜擢されたが、オーディションで勝ち取った主役の座だった。以前からその演技力が高く評価されていただけに、舞台『千と千尋の神隠し』では橋本との”実力差”を図らずも見せ付けてしまったという。
「プレビュー公演は上白石が先だったが、通常公演の初日は橋本が主演を務める日だった。しかし橋本は初舞台で緊張していたこともあってか、声量が足りず、セリフにも抑揚がなく、映像作品で見せるようなハツラツとした演技が見られなかった。一方、舞台経験が豊富な上白石は貫禄の演技だった」(2人の舞台を観劇した記者)
橋本といえば、薬師丸ひろ子主演の映画版がよく知られる小説の続編を映画化した『セーラー服と機関銃 -卒業-』(2016年)で初主演を経験したが、興行収入は1億円にも届かなかった。
「ある主要キャストは、『ただのアイドル映画になってしまった。こんなはずじゃなかった』と頭を抱えていた。どうやら、橋本は役の向き不向きがハッキリしているようだ」(映画業界関係者)
そもそも単独主演作ではヒットした試しがないという。
「橋本出演作でヒットしたのはいずれもマンガの実写化。ヒロインを務めた映画では、『銀魂』シリーズや『斉木楠雄のΨ難』『今日から俺は!!劇場版』といった福田組の作品などがヒット。主演作だと『かぐや様は告らせたい』シリーズと『午前0時、キスしに来てよ』があるが、前者はKing & Prince・平野紫耀、後者はGENERATIONS from EXILE TRIBEの片寄涼太とのW主演で、いずれも共演相手の人気によるところも大きかった。単独主演作は実は少なく、直近では2020年公開の『シグナル100』があるが、これもまったく話題にならなかった」(映画誌ライター)
橋本は福岡のアイドルグループを経て上京。女優業だけでなくバラエティでも活躍中だが、なにより”CM女優”として順風満帆のようだ。
「おととし10月、3億円の都内の超高級マンションの一室を購入したことが報じられていたが、どうやらキャッシュでの購入だったようだ、これまでまったくスキャンダルがないことも追い風となり、2020年のCM起用社数は22社で、全タレント中、堂々の1位。CM出稿量でも2位だった。CM出演料は年間契約で1本2500万~3000万円といわれているが、好きな酒ぐらいにしか金を使わず、特に贅沢もしないのでかなりため込んでいたようだ。収入面では上白石をはるかに上回っていることは確実だろう」(芸能記者)
昨年WOWOWで放送された主演ドラマ『インフルエンス』では、親友を守るために暴漢を刺し殺してしまい、その後も友情によって引き起こる殺人事件に巻き込まれるという難しい役柄を演じきり、女優として新たな顔を見せた橋本。今後は、やはり人気コミックを実写化した主演映画『バイオレンスアクション』が8月19日に公開されるほか、ホラー小説の実写化『カラダ探し』も年内に公開予定だ。はたして今度こそ単独主演作で結果を出し、女優としての評価を変えることができるだろうか。
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