ジョーブログのジョーが4月12日、『地図から消された俺の地元。在日朝鮮街「猪飼野」を案内します。』を公開。
出身地であり、地図に存在していない「猪飼野」という地域を紹介した。
地図から消された地元「猪飼野」を紹介
今月4日に投稿した『今まで隠していたことを話します。【俺の出身】』で、韓国人の父と日本人の母を持っているという出自を告白したジョー。ルーツを告白したことで「やっと地元を紹介する時が来たぜ」と嬉しそうに切り出した。
ジョーの出身地は猪飼野という、現在の大阪市生野区にあたる場所。戦後には4万人以上の朝鮮人が暮らし「今でも生野区内の総人口の20%は韓国、朝鮮の国籍持ってる人たち」といわれている地域のようだ。
さっそく散策を開始したジョーは、「この辺の在日コリアンは朝鮮半島が大日本帝国の統治下にあった時代に渡ってきたその末裔」「日本の植民地支配の時期に過酷な低賃金労働で朝鮮人がこの辺に定着するようになった」と歴史に触れる。
簡素なバラック小屋を見つけたジョーは、「猪飼野は決して裕福じゃなくて屋根が落ちそうなくらい劣化した家屋が並んでた」と懐かしむ様子を見せると、次には「猪飼野って豚を飼う場所って意味合いやねん」と地名の由来に言及。
ジョーによると「仁徳天皇の当時ユーラシア大陸らへんから渡来人が来て豚を飼ってた」ことが猪飼野という地名の由来であるといい、「未だに地元の人らとかは猪飼野って言う」など現地においても共通認識があるようだ。
猪飼野が地図から消されたことについて、「1973年くらいに名前を消された」と話すジョー。その理由については、「差別的な意味があったのか猪飼野って地域は地価が下がってもうたり周囲の日本人住民も苦情入れたりしてたみたい」としている。
視聴者に「色んな世界を見して寛容な心を持って欲しい」
韓国料理屋が点在する街を歩きながら、ジョーは当時の猪飼野に「サンダル工場とかいっぱいあった」こと、勤労少年少女が多いとされていたためか「学校行ってなかった子がいた」などの特徴を挙げている。
現在は廃校になっている母校の小学校にも足を運んだジョーは、当時の学校生活について「半分近くは韓国朝鮮の血混じってる人が多くてウリマル勉強したり」「放課後にチャンゴ叩いたり民族学級があった」と振り返った。
ジョーには近くの朝鮮学校の生徒と「みんなで分け隔てなくサッカーをやった」楽しい思い出があるとのことだが、子どもたちは高校進学時になると「韓国名にするか日本名にするかを選ぶ」必要に迫られたようで、自らのルーツに迷う者が多くいたと話す。
「差別が減ってきてる時代がきてると思う」と率直な意見を述べたジョーは、「多様な文化を発信することによって差別はなくならんくても差別しずらい風潮は作れるかな」との展望を語る。
そして「差別のこと部落のこと人種問題のことを伝えるっていう事は責任がいるしプレッシャーを感じる」とした上で、「視聴者に色んな世界を見して寛容な心を持って欲しいし色んな人を受け止める心を持って欲しい」との希望を語った。
「誰かが伝えないと変わらへん」と話すジョー、正しい知識に欠ける浅薄な差別意識を残した日本社会に、今後も希望の光を注いでくれることに期待したい。
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