
『佐倉あましん』の「終末時計、過去最短になるも『ただのお気持ち時計』と言われてしまう」は、人類滅亡までの時間を示す世界終末時計が史上最短の残り85秒を記録したことを取り上げた。
科学者たちの危機感を時計の針で視覚的に伝えるこの象徴的な時計が、その一方で多くの批判にさらされている実態を丁寧に解説している。
終末時計は核戦争や気候変動の脅威を分析し、午前0時を人類文明の終焉として残り時間を示す仕組み。
しかし時計でありながら針が戻ることもあり、冷戦終結時には7分も巻き戻って残り17分になった過去もある。
この予測不可能な動きが緊張感を失わせているとの指摘も多い。
さらに深刻なのは時間の刻み方だ。
かつては数分単位で動いていた針が、近年は秒単位で進むようになり「インフレしすぎ」と揶揄される始末。
残り時間が少なくなるほど進めづらくなり、細かく刻むしかなくなったのではないかという疑念が湧く。
最も批判されるのは基準の曖昧さ。
核戦争寸前だった1962年のキューバ危機は残り7分だったのに、それより危険度の低い2007年が残り5分という矛盾。
アメリカの認知心理学者は「一貫性がなく客観的基準に基づいていない」と厳しく指摘する。
反応は容赦ない。
「85秒と言われても何の参考にもならない」「今年の漢字レベルでしかない意味のない時計」といった声が相次ぐ。
時計の1秒が現実の何日に当たるのか明示されず、数字だけが独り歩きしている状況への苛立ちが読み取れる。
特に2022年のロシアによるウクライナ侵攻でわずか10秒しか進まなかったことは、過去の分単位の動きと比較され「10秒しか進まないのか」という落胆を生んだ。
気候変動を核戦争と同等の脅威として扱う点にも疑問の声が上がる。
カナダの記者は「核による徹底的な破壊と同等とは言えない」と批判している。
それでも科学者たちの警鐘として、この時計が持つ象徴的な意味を完全に否定することはできない。
世界が平和に向かい、針が大きく巻き戻る日を願わずにはいられない。
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